バイク用バッテリーの特徴や取り扱い注意点メンテナンス方法

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ここではバイク用バッテリーをメンテナンスしたことが無い初心者やこれからバッテリーを交換する方向けにリチウムイオンバッテリーや鉛バッテリーの注意点や取り扱い方を説明しています。
ツーリング前や冬の冬眠前のメンテナンスなどの参考にしてください。

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バイク用バッテリーの種類について

バッテリーは大きく2つ、細かく2つに分かれています。
1つが鉛バッテリー、もう1つがリチウムバッテリーです。

鉛バッテリーは、解放型と密閉型に分かれます。
密閉型はMF型とも表記されメンテナンスフリーの略となります。
メンテナンスフリーのMF型は電解液の補充を必要としません。

2015年前後からリチウムバッテリーが販売され一般化してきていますが、メリットとデメリットがあります。

バイク用のリチウムイオンバッテリーはスマホなどにも使われているレアアースのリチウムを使ったバッテリーです。密度に対しての出力が大きい為、小型化が可能でスマートフォンなどに使われてきましたが、バイクでもF1などプロのレースで使われていました。

近年、リチウムイオンバッテリーの普及に伴い、バイクでも使われるようになってきました。特にトップクラスの価格のバイクには車重を減らす事やスペースの確保の観点から積極的に採用されています。

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リチウムイオンバッテリーと鉛バッテリーの違いについて

鉛バッテリーとは昔から標準で使われているバッテリー液が注入されたバッテリーです。車や工業用トラクターなど色々な場所で使われています。GSユアサのバッテリーなどが有名です。
安価で広く普及していることから中国製、台湾製、タイ製、アメリカ製、日本製など多種多様です。
同じバッテリーでも性能が違い、1年で使用不能になるものから10年近く利用している人まで様々です。しかし中国製などは安価ですがすぐに使えなくなることが多いです。

鉛バッテリーに対して、新しく登場したのがリチウムイオンバッテリーです。鉛バッテリーよりも小型で軽いです。エネルギー密度も数倍高く高効率です。充電も短時間で済み機能面では優れています。スマホやカメラなどの小型電子機器でも使われているので身近にあります。スマホのリチウムイオンバッテリーは5Vで動作します。対してバイク用のリチウムイオンバッテリーは12V で動作しますので別物ですが、基本的な構造は同じです。
またバイク用とスマホ用では出力が全然違いますので代用はできません。

バイク用リチウムイオンバッテリーのメリットとデメリット

リチウムイオンバッテリー残量インジケーター

リチウムイオンバッテリーのメリットは、サイズが小さいので場所を取りません。他にも鉛バッテリーに対して軽いので車重を減らす事ができます。
リチウムイオンバッテリーは自然放電しませんので、半年~1年程度そのままでも使用する事ができます。

リチウムイオンバッテリーには残量をチェックする機能が付いている物があります。

リチウムイオンバッテリーはデメリットもあります。リチウムイオンバッテリーは鉛バッテリーの完全上位互換ではありません。まだ発売して数年しか経っていないので、価格や信頼性に問題があります。
特に日本製の高性能バッテリー以外は信頼性の面からおすすめできません。世界中でリチウムイオンバッテリーは利用されていますが、いまだに発火するなどの事故が絶えません。
数万円の消耗品の為に高価な車体が燃えてしまったら本末転倒です。
このような事から、まだまだ鉛バッテリーがなくなることはありません。

他にもリチウムイオンバッテリーは衝撃に弱いという特徴もあります。一定の衝撃耐性テストを行っていますが、バイクの場合は車と接触事故を起こしたときに大きな衝撃を受けます。車の場合はフレームで守られていますが、バイクの場合は直接衝撃を受ける事があるため、安全性では劣ります。

鉛バッテリーのメンテナンス方法

充電器によるバイクバッテリーの充電

バイクのバッテリーは走行するだけで充電されます。しかし走行中の充電だけでは十分ではありません。 短距離の走行を繰り返すような街中の走行、 通勤通学などでの利用、駅までの往復など短い距離での走行だとバッテリーが十分に充電できません。
バイクをこのように利用している方はバッテリーチャージャーを利用してバッテリーを充電することをお勧めします。

バッテリーの充電容量はテスターで確認することができます。テスターは Amazon などで2000円から3000円くらいで買うことができます。バッテリーテスターを直接プラス極とマイナス極に接触させます。計測結果が12v 後半なら健康なバッテリーです。12 V 前半なら充電が必要です。
バイクに電源取り出し用のシガーソケットを付けている方はシガーソケットから電圧を計測することができます。常に計測することも出来ますしエンジンを止めた状態で電圧を測定することもできます。正確な電圧を計測するためにはエンジンを止めた状態で計測してください。エンジンが動いている状態だとジェネレーターで電気を作っているので電圧が上がります。この時14ボルト程度まで上がります。これは故障ではなく電圧は11 V から14 V 程度まで上下します。

バイク用バッテリーの充電器は3000円程度から購入することができます。急速充電ではなく時間をかけてゆっくり充電をした方がバッテリーに優しいです。

トリクル充電機能を搭載した充電器は、充電したまま放置できます。バッテリーが定期的に電圧をチェックして電圧が低下していると自動的に充電してくれます。冬にバイクに乗らない方にはお勧めです。バッテリーの状態を常に健康に保つことができます。
バッテリー交換時に電極にカプラーを付けておくと手軽にバッテリーの充電ができます。毎回電極のネジを緩める必要がないので手間もかかりません。

バイク用バッテリーは月に一度充電すると長持ちします。普段充電されていない方は最低でも3ヶ月に1度は充電しましょう。 特に冬の間はグリップヒーターなどバッテリーに負荷がかかります。寒冷地ではバッテリーの出力が弱くなります。このような環境ではこまめにバッテリーを充電しましょう。充電後の電圧が13 V前後まで上がると理想的です。

その他バッテリーの電極のサビなどに気をつけましょう。電極にゴミなどが挟まると火災の原因にもなります。バッテリー周辺には水が入らないようになっていますので、あまり神経質になる必要はありませんが、埃や蜘蛛の巣などをタオルで拭き取るようにしてください。
250cc 以上のバイクでは車検時にある程度は掃除してもらえます。しかし250cc 以下のバイクでは自分で掃除する必要があります。普段から充電する時にタオルで拭くなどのメンテナンスをしてください。

バッテリーの電極のメンテナンスの時にプラス極と車体側を接触させないように気をつけてください。接触してしまった場合ショートして、最悪の場合機械類が故障します。
コンピューター周りの故障すると高額な修理費用になります。 マイナス側のバッテリーコードを外すなどの対策をすると安全です。

バッテリー上がりの原因と対策

バッテリー上がりの原因は様々な問題があります。基本的には電力の使いすぎです。
電力を使うつもりがなくても知らずのうちに減っています。例えばエンジン停止状態でブレーキを握るとブレーキランプがつきます。原動付自転車で多いのかメットインライトが点きっぱなしになっていることです。
他にもホットグリップがメインキーと連動していない場合、切り忘れでバッテリーが上がってしまうことがあります。

長時間バイクに乗らないとバッテリーは自然放電します。 バイクに乗っていてもバッテリーが上がってしまう場合は、バイクの発電機の故障、もしくはバッテリーの寿命が考えられます。バッテリーを交換しても充電がされない場合は、ジェネレーターなどの部品が壊れている可能性があります。

バイクの電力関係で不具合がある場合は、バッテリーの端子を一度確認してみてください。ゆるみや汚れなど目視で確認できる部分を確認してください。

バッテリーが上がってしまった場合、キャブ車と違いインジェクションのバイクは押しがけができません。一時的に他からバッテリーを借りてくるか充電器で充電する必要があります。

対策としては、バイクアクセサリーなどはメインキーと連動させエンジン停止時では利用できなくさせておくことが重要です。その他にも定期的にバッテリーを充電し常に100%に近い状態で維持してください。

バイクのバッテリーは常に100%の充電にてしおく方が良いです。ですのでこまめな充電がバッテリーには良い影響があります。一度上がってしまったバッテリーは容量が減ってしまっているため、次回から上がりやすくなります。上がってしまったバッテリーでも使うことはできますが、長く利用することはできないと思います。様子を見て交換をお勧めします。

バッテリーの健康状態の確認方法

バッテリーが疲弊している時の代表的な症状。
普段、バイクを運転しているときに、これらのような変化があればバッテリーを疑ってください。

  • セルの回りが悪くエンジンのかかりが悪い。
  • バッテリー液の減りが早い。
  • 充電しても電圧が上がらない。
  • 音の音量が低い。
  • ウインカーの光が弱々しい。
  • 信号待ちで停止をしている時ヘッドライトが暗くなる。
  • ブレーキを握るとヘッドライトが暗くなる。

バッテリーの電圧の低下は燃費にも影響します。ツーリングなど遠出をする前にバッテリーの充電をするなど対策をしてください。

北海道など遠くまでツーリングに行く場合、バッテリーだけでなくチェーン、タイヤ、エンジンオイル、各部のグリスアップ、ワイヤー類へのオイル 添付、ブレーキキャリパーの掃除など各部のメンテナンスを行ってください。旅先でのバイクの不具合は、快適な旅行の妨げになります。

電圧目安充電量
13.0V以上100%
12.5V以上60%
12.0V以上20%
10.5V以上0%

代表的なバッテリーメーカー

  • GSユアサ。
  • 台湾ユアサ。
  • バイクパーツセンター。
  • スーパーナット (SUPER NATTO)
  • ロング(LONG)。
  • パーフェクトパワー(PERFECT POWER)。

これらのメーカーはバイク通販でもよく見かけるメーカーです。 スーパーナットやバイクパーツセンターなどの値段もやすく人気です。バッテリーは当たり外れが大きいとよく言われますが実際は運用方法により大きく変わります。

上記に記した通りこまめなバッテリー充電により寿命を伸ばすことができます。一度純正バッテリー以外を試してみても良いと思います。